このメディアは、Zenken株式会社が運営するSalesforce導入支援を目的としたメディアです。
Salesforceを提供する「Salesforce, Inc.」ならびに「株式会社セールスフォース・ジャパン」は、このメディアと関係ございません。
目次近年注目の「Fit to Standard」とは何か、そのメリットは?
日本企業における基幹システムの導入において、最近では、標準機能に自社の業務内容を合わせていく手法「Fit to Standard(フィットトゥスタンダード)」が主流になりつつあります。
「Fit to standard」のメリットは以下の点にあります。
- 追加開発を行わず標準機能を最大限利用できる
- 業界のベストプラクティスを活用でき、導入を短期間で低コスト実現できる
- カスタマイズやアドオン開発の発生を最小限にとどめることができる
- 定期的なアップデートにより、常に最新の機能を利用できる
…などSalesforce導入においても、この「Fit to Standard」を重視して導入する企業が多くなっています。
以下に「Fit to Standard」の考え方を重視してSalesforceを導入した事例を紹介します。
富士通が導入支援を行ったリコーのケース
株式会社リコーのコンタクトセンターでは、製品軸から顧客軸へのシフトチェンジを実現するため、新システムの構築プロジェクトを立ち上げました。
プロジェクトを進めていく中で、リコーが徹底的にこだわったのが、「Fit to Standard」という考え方。グローバルスタンダードにリコー独自の業務プロセスを合わせるというコンセプトです。
そのコンセプトに沿って、コンタクトセンターのさまざま業務プロセスを採用した「Salesforce Service Cloud」のグローバルスタンダードに変えていくため、Salesforceに合わせてコンタクトセンターの業務を作り変える「BRP(ビジネル・プロセス・リエンジニアリング)」を実施しました。BRPを進めていく過程で、まず取り組んだのは現状業務の洗い出しでした。
プロジェクトがスタートした初期の段階で、コンタクトセンターのすべてのチャネル(顧客窓口)からメンバーを選抜。どんな業務をどのようなやり方でやっていて、課題は何かをヒアリング。洗い出された業務プロセスと課題解決のために必要となるプロセスがSalesforceにフィットするか否かを検証する「フィット&ギャップ」を時間をかけて実施しました。
Salesforceを使用して業務を検証した結果、初めに業務側から提出された102件の懸念事項のうち、96件はSalesforceの標準機能で対処可能であることがわかりました。残る6件についてはアドオン開発が必要でした。
フィット率が高く、これならグローバルスタンダードに合わせられると強く感じました。参照元:富士通公式【PDF】事例研究資料「リコー」
(https://www.fujitsu.com/jp/services/application-services/enterprise-applications/crm/salesforce/case-studies/ricoh/pdf/dl-cs-ricoh202108.pdf)富士通のSalesforce導入における
「Fit to Standard」の事例をさらに詳しく読むインフォテック・サービスが導入支援を行った企業のケース
Salesforce導入プロジェクトのシステム化方針に、「標準機能のみで作る」というのがありました。エンドユーザーは数百社以上、システム環境もまちまちです。 ユーザーからの要望の一つひとつに応えてしまうと、システムが複雑化し、その後の保守開発費や運用コストの増加を招き、また、運用フェーズに支障をきたす懸念もあります。 さらに、システム導入時から、Salesforceが定期的に実施するバージョンアップへの効率的対応を考慮していたこともあり、Salesforceの標準機能のみで対応することを目指しました。
ただ、機能はなるべく充実させなくてはなりません。
こういった両立の難しい課題に対応するため、インフォテック・サービスはSalesforce社と密に連携し、他社事例や機能を調査。その上で、実現化の方策や代案などをいくつも提案していただきました。 そのおかげで、標準機能のみで作るというシステム化方針をキープした中で、要件のほぼ100%を実現することができました。
開発は、いわゆるアジャイル方式を採用しました。画面作成~レビューを繰り返して、要件を固めていったので、とても分かりやすかったですね。要件が確定するまで1カ月半と、期間も大幅に短縮できました。
参照元:インフォテック・サービス公式サイト「Salesforceによる工事管理システムの導入事例」
(https://www.iftc-svc.co.jp/case/salesforce_case_02.html)インフォテック・サービスのSalesforce導入における
「Fit to Standard」の事例をさらに詳しく読むSalesforce導入で「Fit to Standard」を実現するために必要なこと
富士通の事例では、業務プロセスと課題解決のために必要となるプロセスがSalesforceにフィットするか否かを検証する「フィット&ギャップ」を時間をかけて実施、その結果挙がった懸念事項を詳細に検討した結果、Salesforceの標準機能で対応可能な項目が多く、アドオン開発が必要なものはわずか6件になったとあります。
またインフォテック・サービスの事例では、Salesforceの標準機能のみで対応させつつ、機能はなるべく充実させるという相反するような命題に対して徹底的な調査を行ったとあります。
この2社の支援事例からも、Salesforce導入で「Fit to Standard」を実現するために必要なのは、Salesforceへの深い理解と知識、他のシステムやアドオン開発に関する知見であることがわかります。
「Fit to Standard」のメリットを享受し、Salesforceの導入や運用における失敗を回避するには、パートナー選びが重要だという結論になるでしょう。
Salesforce認定コンサルティングパートナーの中で、各社のこれまでの支援実績(業界業種やプロジェクト内容)を調査し、得意領域から3つに切り分けてご紹介しています。
医療・ヘルスケア・保険
業界向け
注目ポイント:
徹底した情報管理と提案
製造・物流・小売
業界向け
注目ポイント:
丁寧なプロセス分解と効率化
IT・通信・コンサル
業界向け
注目ポイント:
先進的な技術を用いた構築