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Salesforceは多様な業務や部門のニーズに柔軟に対応できるクラウド型CRMとして、多くの企業で活用されています。その中でも「レコードタイプ」は、異なる業務プロセスや部門ごとに入力項目や画面レイアウト、選択リスト値を柔軟にカスタマイズできる重要な機能です。この記事では、レコードタイプの基本から設定方法、活用例、注意点までをわかりやすく解説します。
Salesforceのレコードタイプとは、同じオブジェクト内のレコード(データ)を用途や目的ごとに分類し、見せ方や入力項目、選択リストの値、ビジネスプロセスを切り替えるための機能です。たとえば、顧客情報オブジェクトで「新規顧客」と「既存顧客」それぞれに異なる入力項目や画面レイアウトを用意したい場合、レコードタイプを使うことで一つのオブジェクトで柔軟に対応できます。
オブジェクトは顧客や商談などの情報の種類を定義し、レコードはその実データ、レコードタイプはレコードの分類ルールや表示・入力方法の違いを設定します。レコードタイプを活用することで、業務ごとに最適な入力画面や選択肢を提供でき、入力ミス防止や業務効率化を図ることができます。複数のページレイアウトや選択リストを使い分けたい場合に、レコードタイプは不可欠な仕組みです。
Salesforceのレコードタイプの主な機能には、次のようなものがあります。
これらの機能により、複雑な業務要件や多様な部門のニーズに柔軟に対応し、入力ミスの防止や業務効率を向上できます。
Salesforceのレコードタイプは、異なる部門や製品ラインごとにデータ管理や画面設計を最適化できる強力な機能です。たとえば、営業部門とサポート部門で必要な入力項目や選択リストの値が異なる場合、レコードタイプごとに表示内容を切り替えられます。
顧客、パートナー、代理店など取引先の属性ごとにレコードタイプを設定すれば、それぞれに必要な情報のみを表示し、業務ごとに最適な入力画面を実現できます。実際、備品管理で「備品」と「消耗品」をレコードタイプで分け、消耗品には不要な貸出情報を非表示にするなど、無駄な入力や混乱を防ぐ事例もあります。
まず「設定」から「オブジェクトマネージャー」を開き、「取引先」「商談」など対象となるオブジェクトを選択します。次に、左メニューの「レコードタイプ」をクリックし、「新規」を選択します。
作成画面では、既存のレコードタイプをコピーするか「マスター」を選択し、「レコードタイプの表示ラベル」「レコードタイプ名」「説明」を入力します。さらに、このレコードタイプを利用できるプロファイルを指定し、必要に応じてページレイアウトを割り当てます。
最後に「保存」をクリックすれば設定完了です。
Salesforceでレコードタイプを利用する際は、設計段階で十分な検討が不可欠です。なぜなら、レコードタイプを変更すると既存データの画面レイアウトや入力項目、選択リスト値、ビジネスプロセスなどに影響が及ぶためです。たとえば、レコードタイプごとにページレイアウトや必須項目が異なる場合、変更後に既存レコードの表示や編集が想定と異なることがあります。
レコードタイプを増やしすぎると管理や保守が煩雑になり、運用負荷が高まる点にも注意が必要です。また、プロファイルごとのデフォルト設定や権限の割り当てを適切に行わないと、ユーザーがレコードタイプを選択できない、あるいは誤った画面が表示されるなどのトラブルが発生します。
レコードタイプを活用することで、部門や業務ごとに最適な入力画面やプロセスを設定することができ、Salesforceの運用効率とデータ品質を高められます。営業やサポートなど部門ごとに必要な項目やプロセスの切り替えや、顧客やパートナーなど属性ごとに入力項目や選択リスト値を最適化することができます。不要な項目の非表示や入力ミスの防止や、業務フローを最適化でき、レポートやダッシュボードでのデータ分析も容易になります。上手く活用して、業務を効率化しましょう。
Salesforce認定コンサルティングパートナーの中で、各社のこれまでの支援実績(業界業種やプロジェクト内容)を調査し、得意領域から3つに切り分けてご紹介しています。
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