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Salesforceを導入してデータを活用するためには、正しいデータを入力し、蓄積することが大切です。必要な項目が入力できていないと、データを上手く活用できません。そこで活用したい機能が、項目の必須化です。しかし、すべてのケースで項目を必須化すると良いというわけではありません。ここでは、Salesforceの項目の必須化について、したほうが良い場合と、しないほうが良い場合を紹介します。
手戻りが発生する場合やデータの一貫性確保を重視したい場合、法令遵守が求められる場合などは項目を必須化したほうが良いケースです。それぞれのケースについて、具体的に解説します。
特定の情報がないと後々の業務に支障が出たり、次のアクションに進めなくなったりする場合は、項目を必須化するほうが良いです。たとえば、提案サービスであれば数量・仕様・オプションといった情報が該当します。これらの情報がないと見積を出せない場合は、必須化がおすすめです。絶対に外せない情報を必須化することで、後になって確認が漏れていたことによる手戻りを防ぎ、業務の効率化を図ることができます。
データの一貫性は、正確な分析や効果的な業務プロセスの実行に不可欠です。たとえば、取引先の基本情報や商談の重要項目を必須化することで、セグメンテーションや営業戦略立案に必要なデータを確実に収集できます。このように、データの一貫性を確保したい場合にも、特定項目の必須化が有効です。データの欠落を防ぎ、一貫したデータ品質を維持することで、信頼性の高い意思決定や効率的な業務運営が実現します。レコード内容の不完全さを防ぎ、データ集計や分析の精度向上にもつながります。
個人情報保護法などの法令遵守が必要な場合も項目の必須化がおすすめです。GDPRやCCPAなどの法令では、特定の個人情報の収集や管理が義務付けられています。データ主体の権利行使に必要な情報や、セキュリティ対策のための項目を必須化することで、法的要件を確実に満たすことができます。また、データ侵害時の報告義務に関連する情報も必須項目とすることで、迅速に対応できます。関連する項目を必須化することで、法令遵守を確実にし、潜在的なリスクや罰則を回避できます。
次に、項目を必須化しないほうが良い場合を確認していきましょう。必須化しないほうが良いケースまで必須化してしまうと、業務効率が低下してしまいます。必須化するかどうかを検討するためにも、必須化しないほうが良いケースを知ることが重要です。
すべての状況で情報が必要とは限らない項目は必須化しないことをおすすめします。たとえば、顧客の趣味や好みなどのオプション情報は、必ずしも全ての顧客に対して収集する必要がない場合があります。これらの情報は、特定のマーケティングキャンペーンや個別化されたサービス提供に有用ですが、全ての業務プロセスに不可欠というわけではありません。必須化すると、データ入力の負担が増加し、不要なデータが蓄積される可能性があります。また、顧客によっては提供を望まない情報もあるので、柔軟性を持たせることで、より自然な顧客関係を構築できます。
多数の項目を必須化すると、データ入力や更新のプロセスが複雑になり、システムのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。特に大量データを扱う場合、必須項目が多いとデータのローディングや処理時間が長くなる傾向があります。また、Apexトリガやワークフローなどの自動化プロセスと組み合わさると、さらにパフォーマンスが低下する可能性があります。必須項目を最小限に抑えることで、データ入力の柔軟性を保ちつつ、システムの応答性を維持できます。
Salesforceを活用する際は、項目を必須化することで効率よく正確なデータを取り扱えるようになります。特に必須化したほうが良いケースとしては、手戻りが発生する場合と一貫性を確保したい場合、そして法令遵守が求められる場合です。しかし、必須化の項目が多くなると不都合も生じます。必ずしも全ての顧客に対して収集する必要がないオプション情報やパフォーマンス低下の懸念がある場合には、項目の必須化が向いていません。ビジネスプロセスやデータ管理の要件を踏まえて検討しないと、ユーザエクスペリエンスに影響してしまいます。適切な必須化を検討しましょう。
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